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新田神社 東京都大田区矢口1-21-23 電話:03-3758-1397 FAX:03-3758-0863 特急多摩川線「武蔵新田駅」徒歩3分 武蔵新田商店街中央 境内駐車場有
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義興公上洛し、後醍醐天皇の御前に拝謁の場面
 【義興公上洛し、後醍醐天皇の御前に拝謁の場面】
武州荏原郡矢口村新田大明神と崇める奉るは、人皇56代清和天皇より、六葉八幡太郎義家の孫新田義重より七世の孫左中将源義貞朝臣の次男左兵衛佐義興(さひょうゑのすけよしおき)也。家兄越後守義顕(よしあき)金崎城没落の時自殺し給ひて後、三男武蔵守義宗を六歳の時より昇殿せさせ、義興は上野国にのこしおき給ふ其時は徳寿丸(とくじゅまる)とぞ申しける。
 建武3年8月鎮守府将軍北畠中納言顕家(あきいえ)卿陸奥国より大軍をおこし12月鎌倉を攻られし時、義貞に志ある武蔵上野の兵ども義興を大将として三万余騎にて顕家卿とともに尊氏の長男義詮とたたかひ鎌倉をせめおとす。暦応元年正月顕家等と上洛し吉野へまいられしに先帝叡覧(えいらん)ありて、武将の器用(きよう)たり。義貞が家を可興人(おこすべきひと)なりとて、徳寿丸をあらため御前にて元服して新田左兵衛佐義興とぞめされける。
武蔵野合戦の場面2
【武蔵野合戦の場面1】
武蔵野合戦の場面
【武蔵野合戦の場面2】
 同年5月顕家泉州安倍野にて戦死の時、其弟顕信と八幡の城にこもり閏(うるう)7月2日義貞越前黒丸の城をせめ流矢にあたり逝去し給ひしかば、義興は東国へ下り年月を送り正平7年義兵をおこし家嫡(かちゃく)左少将義宗・脇屋義助の子義治とともに武蔵野小手指原にて尊氏十万余騎の勢(せい)と合戦し御方敗走しければ、わづか三百余騎にて東をさして退給ふ。
 義興冑(かぶと)のしころ袖の三の板きり落されて、小手の余すねあてはづれに、うす手三所おはれけり。義宗は笛吹峠へ打こえ給ふ。義興・義治は基氏を窺(うかが)はんとて鎌倉の方へ忍びゆきけるに、兼て新田方へ内通しける石堂入道三浦介が六千余騎と関戸にて行逢(あい)たりしかば、其士卒をひきゐ神奈川より鎌倉へ攻入、鶴岡の上より大御堂をさしてせめ下る。
 谷々合戦たけなはなる時、義興は浜おもての在家のはづれにて敵三騎切ておとし大勢の中をかけぬけたれば、小手の手おおい切ながさるる太刀にて手網のまかりを寸斗(ばかり)きりて弓手の片手網地にさがり馬の足に踏れけるを、太刀をば左の脇にはさみ鎧のはなに落さがり左右の手網を取合て結ばれけるを、敵三騎よきひまかなと馳よりて冑(かぶと)の鉢とあげまきつれとを三打四打したたかに切けれども、義興すこしもさわかずしづかに手網をむすびて鞍坪(くらつぼ)になおり給へば、三騎の敵はつと馬をかけのけてあはれ大剛の武者かなと高声に感じて御方の勢にぞはせ帰る。其後基氏は南遠江守と石浜をさして落ちられけり。
 新田左兵衛佐・脇屋左衛門佐は鎌倉の軍に打勝て会稽(かいけい)の恥を雪(すす)め両大将と仰がれて暫(しばらく)、東八ヶ国の成敗(せいぱい)をつかさどられける。
義興公義治公、河村城籠城の場面
【義興公義治公、河村城籠城の場面】
笛吹峠にて義宗尊氏合戦し義宗打負て、越後へ赴く。尊氏鎌倉を攻破り義興義治退治ひて、河村の城にこもり給ふ。
 後光厳院の文和3年の春、河村の城を落たまへば、尊氏は都へ帰り、基氏鎌倉に入、畠山国清入道道誓を家老として関東をまもらしめけり。義興いとけなき時より武勇人にこゑ智謀類なし、大敵をやぶり鋭陣をとりひしぐ事孫呉(そんご)にもはぢず。されども時いたらざれば只三二人武蔵上野の間にかくれおはします。
 宇都宮清の党三百余騎にてとりかこみたれどもうたれず、我朝の飛将軍なりとて京鎌倉にもやすき心はなかりけり。
義興公、旅人の姿にて武州へ赴かれる場面
【義興公、旅人の姿にて武州へ赴かれる場面】
 其後義興は武蔵の少将義宗・脇屋右衛門佐義治と越後国に城郭をかまへ、半国ばかりうちしたがへておはしけり。
 武蔵上野の義貞に忠ありし人人畠山入道に恨をふくむ兵、連署の誓詞をもって無二の志にて忠節を存するの間、御三人の中一人東国へ忍びて御越あらば大将にあふぎ奉り、義兵を挙べきよしを申入けり。義宗・義治は此比(このごろ)の人の心たのまれずとあゑて許容(きょよう)もなし。義興は元来勇者にて、とかくのかえりみもなく郎等百余人行つれたる旅人の旅人の形にて、ひそかに武州へぞ赴給ふ。
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